篆(てん)からの、贈りもの。漢字がよろこぶカタチを求めて、石に想いを刻む篆刻の楽篆堂(らくてんどう)。   

能
このブログ、「漢字がよろこぶ」とサブタイトルを掲げている以上、あの漢検=
財団法人日本漢字能力検定協会に触れない訳にもいかない。

私は大久保前理事長に平成8、9年頃に会っている。正確には、悲願である
応募者100万人達成のための広告プロモーションを提案したことがある。
まだ75万人程度だったと思うが、予算も少なかったから、新聞の突き出しという
小スペースでのシリーズを提案した。どうもその頃には親族のダミー会社に
広告も横流ししていたようだから、とんだ茶番に付き合わされただけだった。

話は大学時代に戻るが、音楽企画センターという会社でコマーシャルソングを
書いて、小遣い銭をもらっていた。その社員Kさんと、ある夜、新宿で酒を飲んで、
ラーメンを食べた。外ではデモ隊のがなり声が聞こえる。Kさんが唐突に
「バラという漢字書ける?」と聞く。その時、彼は割り箸の1本を落としたのだが、
残りの1本をふたつに割って、ラーメンを食べ続ける。Kさんを見ながら思った。
「<薔薇>という漢字が書けなくたって、ボクは何とか生きていけますよ」と。

昨年度は応募289万人、合格151万人。一生懸命勉強しての合格だろうけれど、
「私物化」の意味も知らない協会の検定なんて、空しいよね。篆刻は、「能」です。
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